さぁ、デカブツ達の解説を始めましょう。まず最初は《カマール》です。
彼はElf & Nailにおけるリュウ・カンであり、ゲームを迅速に終わらせる為に存在します。(訳注:リュウ・カンってどちら様でしょうか? 教えてplz)
対白コンでは特に特に有効で、《トリスケリオン》とのコンボで相手の土地をピンポイントで狙い打てます。この戦術は、サイド後の土地破壊カードと組み合わせると特に効果的です。また、《カマール》を出したターンにマナに余りがあると、相手の《神の怒り》にスタックして相手の土地をクリーチャー化できるので、相手も全体除去を撃ち辛くなります。

次は《ダークスティールの巨像》です。とにかくこの生物は止まらない!
《歯と爪》を双呪で撃ったなら、《巨像》を持って来ることが多いはずです。
除去されにくいという点において、迅速にゲームを終わらせる目的で《カマール》より優先されることもしばしばです。

《トリスケリオン》は、その汎用性の高さと前述のコンボの為に採用されています。また、《ゴブリンの名手》やその他のウィーニー生物に対する解答でもあります。このような役回りはElf & Nailの設計初期の段階から存在していましたが、その当時は《トリスケ》の代わりに《有毒グール》を使っていました。確かに、《有毒グール》の方がコンボとしての破壊力も大きく、極まった時も爽快なのですが、やはりオーバーキルな感がありました。プレイテストの結果からも、《トリスケ》で土地を3枚も壊してしまえば、ほぼ相手を押さえ込めることが分かりました。何より素で呼べるという点において《トリスケ》に軍配が上がり、《有毒グール》はサイド落ちした挙句、結局サイドからも席を追われる事となりました。

《映し身人形》もまた汎用性が高いクリーチャーで、これをメインボードに採用しないという選択肢は現状のメタではありえません。このクリーチャーは相手の出してきた《巨像》や《レオニンの高僧》に対する回答なのです。
ただし、最後の一体のデカブツ(次に説明する《タイタン》です)をメインに押し込むため、2体目の《人形》にはサイドに廻ってもらいました。
対戦相手が《歯と爪》を撃った返しで、《歯と爪》から《人形》2体を持って来れば、勝負はぐっと有利に傾きます。「《人形》2体出てくるかも」という事実は、対戦相手に防御的なプレイングを強いるか、自分のデカブツ2体を失うリスクを背負わせているのです。

デカブツ勢の最後は《隔離するタイタン》です。彼はゴブリン招集に対する数少ない回答の一つです。言うまでも無くゴブリン召集の弱点は、その脆弱な黒マナ基盤にあり、《タイタン》はその脆弱性を攻撃するために採用されました。
そう、この「《タイタン》が効くか効かないか」が、対ゴブリン召集および赤単ゴブリンとのマッチアップ相性の差なのです。必要に迫られれば、《歯と爪》で《タイタン》と《ヴィリジアのシャーマン》を持って来て召集プレイヤーの土地を4枚叩き割るというプレイングも有り得るのです。

それでは各マッチアップ分析に入りましょう。

v.s.電結神話

神話にはすこぶる相性が良いです。私達は神話に勝つ為にElf & Nailを選択したといっても過言ではありません。プレイテストでの対神話戦の勝率は67%程でしたが、地区選手権での結果もほぼそれと同等でした。
この対戦での勝利の鍵は《共生虫》と《シャーマン》によるロックです。このコンボさえ極まれば、対戦相手のパーマネントはほぼ壊滅状態に陥るでしょう。あまりにもこのマッチアップの相性が良すぎるので、《シャーマン》を1体サイドに移し《伝令》を3枚にする余裕ができ、その空いたスロットを他のマッチアップ用に充てることができました。
サイドボード後には、このコンボを完成させる時間を稼ぐために4枚の《酸化》を投入します。このカードは主に相手の土地に撃ち、展開を遅らせるのに使って下さい。

In:酸化×4、シャーマン×1、ぶどう棚×1、トリスケ×1
out:ウッド・エルフ×3〜4、タイタン×1、映し身人形×1
   カマールand/or巨像×1〜2

v.s.ゴブリン召集

2番目に重要なこのマッチアップでも、Elf & Nailはかなり相性の良く戦えます。プレイテストでの勝率は60%近くで、わずかに勝ち越している感じでしたが、地区予選の結果では若干勝率が上がっているようです。この理由を考察するに、サイドボード後の相性と、ゴブリン召集側のプレイヤーのプレイングの未熟さにあると思われます。尤も、対戦相手にしてみれば、このマッチアップは想定外だったでしょうから致し方ないことかもしれません。特に顕著に目立ったミスは、サイドボーディングのミスとマリガンのミスです。サイド後に生物の展開スピードを落としてまで土地破壊やアーティファクト除去などを入れてしまうのは間違いですし、ちょっと遅めのハンドの配牌なら積極的にマリガンすべきだと認識できていなかったのでしょう。

これらミスは、このマッチアップにおける重要なポイントを示唆しています。すなわち、「長引くほどにElf & Nailが有利」ということです。確かにゴブリン召集には“パーフェクト召集”による勝ちパターンが用意されていますが、それにこだわり過ぎて《召集》を撃つのを遅らせてしまうと、《隔離されたタイタン》や《カマール》&《トリスケ》コンボでマナベースを攻撃されてしまいます。
正解のプレイングとしては、“アグロ・ゴブリン”として振る舞い、可及的速やかにライフを減らしにかかることです。
《頭蓋骨締め》→《召集》パターンのような遅いハンドをキープするのは自殺行為に他なりません。2ターン目か3ターン目に《戦長》を呼んで、次のターンに《包囲攻撃の司令官》を展開するのが必勝パターンだと認識すべきです。

Elf & Nail側からしても、相手のスピードに飲み込まれたら負けです。早いターンに《花盛りの春》を張れるか否かが、勝負の分かれ目でしょう。もし3ターン目に《花盛り》、4ターン目に《歯と爪》という展開が出来たらほぼ勝ち確定です。
その時は《タイタン》&《巨像》なり、《カマール》&《トリスケ》なり持ってきて相手を介錯して差し上げて下さい。

コメント

お気に入り日記の更新

最新のコメント

この日記について

日記内を検索